イザベラ・バードと金山

イザベラ・バードと「日本奥地紀行」での金山の記述

(イザベラ・バード記念碑)
イザベラ・バードは、1831年、英国ヨークシャー生まれ。
子供の頃病気にかかり、あちこち転地療養にやらされた。
療養先はアメリカやカナダというのだから、恵まれた家庭だったようである。
そしてそれがきっかけとなり、自分で世界各地を旅するようになった。
 
そして、明治11年の5月に横浜にやってきたイザベラは、当時開けていた横浜や東京ではなく、
“ほんとうの日本に逃れていきたい(妹への手紙にある言葉)”と考え、
まだ西欧文明の及んでいない日本の姿を見ようとする。
そのために西洋人未踏の地である東北、北海道に向かって歩き始めた。
その見聞を記したのが『日本奥地紀行』(原題「日本の未踏の土地」)である。
イザベラの素晴らしい点は、西欧文明が上で、極東の遅れた文化の国が下という考え方が全くないことである。
世界各地を旅してそこに住む人々の生活を体験した彼女には、文化に対する上下という考え方はなかった。
アジアの旅も経験したイザベラの目には、自由な暮らしをしている東北の人々の姿が輝かしく映ったようである。
人々は勤勉で、素朴で、礼儀をわきまえているようだと感じ、
日々重労働をしている人々もまったく独立独歩の人間であると記録している。  
 
イザベラが、日本滞在中に辟易したのは、ノミとシラミが多かったことで、それ以外のことに文句はいわない。
『日本奥地紀行』に、素晴らしい土地だと書かれた東北地方は、旅のパンフレットに、イザベラ・バードの感想が引用されている。
イザベラが絶賛した米沢平野(置賜盆地)の「散居村」についての記述。
“まったくエデンの園である。鋤で耕したというより鉛筆で描いたように美しい。
米、綿、とうもろこし、煙草、麻、藍、大豆、茄子、くるみ、西瓜、きゅうり、柿、杏、ざくろを豊富に栽培している。
実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤ(桃源郷)である。”
有名な一節である。

また、金山を訪れたイザベラは、ここで長旅から足の容態が悪化し、この先雄勝峠を越えるということもあって、
しばらく逗留して足の治療と養生を行った。
新庄からやってきた医師の東洋医学による治療のおかげで足は回復した。
彼女は東洋医学には懐疑的であったが、認識を改め、さらに医師の人となりや、
首長を始めとする街の人々の知識欲の旺盛さや気質等を好意的に記述している。
さらに、金山三峰を指して日本のピラミッドであるとも記している。

※ 
~記念碑より~
 After leaving Shinjo this morning, we crossed over a steep ridge into a singular basin of great beauty, with a semicircle of pyramidal hills, rendered more striking by being covered to their summits with pyramidal cryptomeria, and apparently blocking all northward progress. At their feet lies Kaneyama in a romantic situation, and, though I arrived as early as noon, I am staying for a day or two, for my room at the Transport Office is cheerful and pleasant, the agent is most polite, a very rough region lies before me ・・・・・・

              ISABELLA L.BIRD “UNBEATEN TRACKS IN JAPAN”


  今朝新庄を出てから、険しい尾根を越えて、非常に美しい風変りな盆地に入った。ピラミッド形の丘陵が半円を描いており、その山項までピラミッド形の杉の林で覆われ、北方へ向う通行をすべて阻上しているように見えるので、ますます奇異の感を与えた。その麓に金山の町がある。ロマンチックな雰囲気の場所である。私は正午にはもう着いたのであるが、一日か二日ここに滞在しようと思う。駅亭にある私の部屋は楽しく心地よいし、駅逓係はとても親切であるし、しかも非常に旅行困難な地域が前途に横たわっているからである。

                                  イサベラ・バード「日本奥地紀行」 高梨健吉訳より


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